鬱病で「主夫」となりましたが、自分自身に自信が持てました


数年前から心の中に「」が住み着きました。
小学校の教師をしていましたが、休職・復職を繰り返しながらの数年間でした。

しかし結局「このまま子どもの前に立っても、
責任持って仕事はできない」と割り切り、今年の春に「早期退職」をしました。

自分にとって「鬱」に対抗できる一番効力のある事は
「自分が少しでも役に立てている」「何かが自分の力でできている」という
経験を持つことだと思っています。

我が家は幸い共働きで、妻も同業者なので、
収入は半分にはなるものの何とかやっていける状態にあります。

そんな中で自分に何ができるかを考えた時に
一番に思い浮かんだのが「主夫」になる事でした。

それ以来妻と相談して掃除、洗濯、買い物、洗い物、
夕食作りを自分でするようになりました。

さすがに妻も「自分の汚れ物は触ってほしくない」というので、
妻が洗濯機にすべて入れてセッティングし、できたものを干して、
取り入れるという方法を取っています。

また夕食もネットでレシピをいろいろ調べて、
自分の食べたいものから順にいろいろなものを作っていくようにしました。

とにかく何もせずにいると嫌な事、不安な事、
将来の心配等暗い事ばかりが頭に浮かんできて、
つい薬を一度にたくさん飲んでみたり、
掃除機のコードで首をつろうとしたりという風になってしまいます。

しかし、毎日少しでも自分にはする事がある。
自分がしなかったら誰かが困るし、ちゃんと食べてくれる事が嬉しいと思える事で、
「こんな生き方でもちゃんと生きて行けるんだ」と思えるようになりました。

もちろん、まだ休日のようにいつもと違うペースの一日になると、
夕方あたりには無口になり、だんだん機嫌が悪くなってきているのが、
自分でもわかります。

「一応あなたは病人なんだからたまにはぼーっと休む事」と
妻が休日には家事を代ってくれます。

しかしそうやってぽっかり時間が開いてしまった時が今は一番危ないのです。

何か趣味でも持っていたらよかったのですが、
本を読むのと仕事が趣味のような人間だったので、
どうしてもやることがみつかりません。

また、無職になったことはやはりずっと心のどこかに引っかかっていて、
自分の遊びでお金を使う事に関してはまだ、抵抗があります。

そんな話を妻にした時、妻は
「これがうちの全財産!二人の娘の大学卒業までにじゅんびしているおかねはこれだけ!」と、
全ての通帳をひっぱり出してきて目の前で計算して見せてくれました。

そうやって不安な事に関して時には
そっけなく「それがどうした」という態度で笑い飛ばしてくれたり、
はっきり具体的に目の前に広げてくれたりすることで、
自分の中の不安が少しずつ和らいできているのがわかります。

小学校はやめましたが、ずっと何の問題もなく小学校は機能しています。
という事は、自分は別に今までとは違う生き方をしても誰からもとがめられない、
うじうじするより忙しく何かをしているうちに今日が終わっていく。

寝る前に妻と二人でコーヒーを飲む。
それが「生きている」っていう事なのかなとこの頃は思うようになりました。

ほんの小さなことでも「じぶんがした」という事を
一つずつ見つけていく事がきっと生きる自信につながり、
不安な事を考えている暇もなくなってくるのだと思っています。


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