鬱病は「怠け」じゃなく、頑張りすぎた人の心が「休ませてくれ」と訴えていること


仕事仕事で追われ、休日は寝るだけ。
起きたらまた明日から仕事。そんな生活をしていました。

実家で5人家族。発病したのは32の時だったと思います。女の身でしたが、過去の失敗から借金もあり、実家は貧しくて自分でなんとかするしかない状態でした。

毎月の支払い、休みのない仕事。作業ルールや時間を守らない人のせいでさらに仕事はたまっていき、ストレスはマックス。一時期、食欲がものすごく増加してましたね。思えばこれが「これから長い時間、不調が続く前兆」だったのかもしれません。いつものように大量のお昼ご飯を社員食堂ですませ、作業ラインで5分間待機してたときです。

突然吐き気におそわれました。これが苦しみのスタートでした。
私は元々、吐き気がしても嘔吐はしない人です。そのときから今まで、一度も吐き出したことはないのですが吐き気は今でもたまにあります。最初は「あらら、食べ過ぎちゃったかしら」としか思いませんでしたが、二日、三日・・・一週間とつづく突然の吐き気。当然仕事にも支障がでてきます。

休憩所で待機したり、早退したり。迷惑かけてるなぁという気持ちが益々ストレスに拍車をかけていました。それでも毎日仕事にいってましたね。でも、通勤の車の中で涙がぽろぽろでるのです。そして「もうこのまま事故で死んでしまえたら」とさえ思うようになりました。

毎日死ぬことばかり考えるようになり「もう楽になりたい」と。だって、毎月80時間越える時間外作業でしたからね。壊れてもおかしくなかったかと。その間にも体調はますます悪化。吐き気、腹痛、下痢、めまい、頭痛、そしてなぜか極度の緊張と焦り。呼吸もしにくかったような。

土曜日の出勤を断って内科にいくも「原因がわからない」といわれつづけ、内視鏡までやっても「かるーく胃炎はありますが、これが影響してるとは思えない症状ですね」と。いくつもの病院で検査をうけましたが結果は同じ。お金と時間だけがなくなっていく。

最後に地元の市民病院で検査をしたときに「これはもう、精神的なものとしか・・・」といわれ、ハッとしました。

そのころにはもう、体がつらくて起きてるのもやっととなり、仕事を退職しました。毎日横になってるだけのことが多くなりました。

食事はもちろん、コップ一杯の水でさえ飲み込まないくらいでした。
「私はこのまま死ぬのかな」と、一人で涙をながしてました。

母は厳しい人で、「少しの不調くらいで仕事やめて!これからどうするの!食べさせてあげることなんかできない!」といってましたが、さすがにこの状態の娘をみて心配になったのか、高い栄養のあるサプリメントを購入して飲ませてくれたりしてました。
でも、よくなりません。

すごく勇気を振り絞って心療内科を調べて電話したのですが、どこも一ヶ月待ち。そんなにまってられない。どこでもいいから、早く私を助けてくれ!

そんな気持ちでようやくたどりついたところが「明日にでもできます」という。
でも、駅前の病院で、電車か車でいくしかないのですが、そのときの私は車の運転どころか、電車でさえ苦痛でした。だからタクシーでいったのを覚えてます。

入った時に、なんか室内の空気をかいで吐き気がしましたね。なにかのにおい・・・なんだったのかわかりませんがアロマのようなものがあったみたいで。
思ったよりも患者さんは少なくて、すぐに呼ばれました。

先生は「鬱病ですね」と。きいたときはなんか安心しました。だって、今までどこへいっても「わからない」といわれてたのに、ようやく「病名」がわかったのです。

これなら治療法もあるはずだと。しかし、2年ほど通って・・・体調はよくなったり悪くなったりでしたが、薬もかわらないし、減薬もない。

ドグマチールという薬でしたが、飲み続けて、生理はとまり、乳がでるという副作用がでてました。
なんだかいってもちょっと話をきかれて1分くらいで外にだされ、だんだん疑問になってきてました。

そして、私は遅かったのですが、ようやく結婚が決まり、地元をでていくという理由で転院したのですが。新しい先生から「あの薬は・・・」といわれ、変更をされました。でも、様々な薬を試しましたが、副作用がでやすいらしく、なかなかなじまなくて悩みました。パキシルという薬でようやくなじんで落ち着きました。これなら生理もとまらないし、妊娠もできますよ、と。

ついでに自律神経もみてもらったのですが、予想通りかなり疲弊してるということで「自律神経失調症」のお名前もつきました。1年半ほどそこに通い、少し前にようやく「もう大丈夫」といわれて通院をやめたのですが・・・

最近になってまたゲリ、吐き気、食欲不振に襲われてます。
鬱病ってなかなか治らないときいたことがありますが、本当にそのとおりです。

今の私のストレスは「旦那」です(笑い)
ですが、私は多分、どこへいっても、誰といても、きっとストレスを感じるのだと思います。

それが普通の人なら耐えられる、もしくは上手に発散できるのでしょうが、私は元々人付き合いも下手だし、33の時の職場で一度壊れてしまってるので、すぐに外にでてしまうようになっちゃったんでしょうね。また今週から通院再開です。

鬱病って、誰でもかかることはあるとおもいます。少しでも「死にたい」と感じることがあったなら、ムリはしてはいけないと思います。

当時の私も「仕事はやすめない!今休んじゃダメなんだ」という気持ちでふんばってましたが、そうではないんじゃないかなと。

案外「自分のかわりはいざとなればいるものだ」と思うほうが、精神的によろしいと思います。自分で自分を追い詰めてしまうと、こうなってしまうので。

しかもなかなか理解されにくいので、苦しいのも自分だけです。病気なのに「怠け病」などと言う人もいまだにいますから。

鬱病は「怠け」なんかじゃありません。頑張りすぎた人の心が「休ませてくれ」と訴えているのです。そのサインを見過ごすと、長い時間苦しむことになってしまいます。

一番の薬は「理由をみつけてそれを排除する」ことです。なかなか難しいですけれど。
そして、ご家族やご友人も鬱病になってしまった人を批難しないでください。

私も両親が「そんな病名をつけて、医者があんたから通院代をだましとっている!」などと、わけのわからないことをいわれ、自分の娘が「精神病になった」という事実をなかなか受け入れてもらえませんでした。本当に悲しかったです。私は親にさえ理解してもらえないのか?と。

今ではようやく理解してくれてます。旦那もそれを承知で嫁にしてくれてます。自分がストレスになってるのだろうな・・・という旦那の気持ちを考えると本当に申し訳ないのですが、一度壊れたものはやはりもろいものです。

将来の大事な人にこのような思いをさせないためにも、早めの診察と休養をおすすめします。


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