うつ病を「看病する側」と「される側」を両方体験しました


私は「看病される側」と「看病する側」両方経験しました。
OL時代に仕事の頑張り過ぎでうつ病を発症して退社、引きこもりの生活を経験して、回復後社会復帰してから知り合った男性と結婚して娘を授かりました。

夫はうつ病に理解のある人で、私に無理はさせまいと育児だけに専念できる環境を整えてくれました。
父に先立たれて一人暮らしをしていた母を引き取り同居を許してくれたのもそのためです。
自分は夜遅くまで帰って来れないからお母さんに助けてもらいなさい、と言ってくれました。

母と二人で協力しながら娘を育てて行きました。忙しいけれど充実した日々でした。
夫の気遣いと母の手助けで幸い私のうつ病の再発はありませんでした。
けれど、今度は娘がうつ病になってしまったのです。大学卒業後の就活がうまく行かない事のストレスからでした。

部屋で何をするでもなくぼんやりと天井を見ている娘に、かつての自分の姿を見ました。
自分もそうだったので、娘の心の状態はとてもよくわかります。

かまわれたくない、でも寂しい。そんな不安定な状態なのです。
あまり心配されても鬱陶しい、けれど一人にされると見捨てられたような気持ちになる。
家族にとってはなんともやりずらい病気でした。

しかし私がそんな状態の時にそばにいてくれた母には慣れたもので、リビングを娘の部屋のようにしてしまいました。
4人掛けのソファーを娘用にして、娘をそこにいさせます。寝転んでも起き上がっても好きにしていいのです。
食事ももちろんリビングでさせます。母か私のどちらかが常にそばにいるようにして、けれど娘が求めない限りはこちらからは話しかけないようにしていました。

そしてドアはいつも開放されていて、一人になりたい時は自分の部屋に戻っていいようにしていました。
私もこうされて楽だったのです。

付かず離れずの距離は難しいですが、母を見習って娘が元気になれるまで根気強く頑張って行きたいと思います。


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