眠剤(マイスリー)が欠かせませんでした


うつ病になり能力低下により、仕事が完遂せず、病休を取るが、眠れず
精神が爆発しそうになっていた時、唯一マイスリーを飲んだ後の数時間が、
眠れる時間であった。

しかし、薬は慣れると徐々に効力が落ちていくような気がする。
実際、眠れる時間は徐々に短くなっていったようであった。

結局、精神が爆発し、黄色い紙を見せられて、保護入院となったが、
世俗と一切を隔離され、ただ食べて、薬飲んで、寝る、という生活を数週間続けていると、
治癒する可能性のある者」は徐々に状態が良くなっていくし、
その可能性のない者はトラブルを起こしたり、「保護室」に入ったりと、
相変わらずの状態であることがわかってくる。

閉鎖病棟から開放病棟へ移るためにはどう振る舞えばよいかということがわかり、
それを実践する際の精神の平安を保つために、向精神薬に頼る。

そして、起きている時に自分の定めた行動ができるような力を貯めるために、寝る。
この頃にはマイスリーが飲み始めと同じように、あるいはそれ以上に効くようになり、
マイスリーなしで、昼寝で「眠る」ことすらあるようになった。

解放病棟に移った後は、看護師が患者を見る目が、
あきらかに閉鎖病棟とは異なることを実感しつつ、
世俗の「義務」からも免除されたような、一種シアワセともいえる時を過ごすが、
何年も過ごす同室の老人たちは「早くここを出たい」と切々と訴える。

ここにずっといるほうが、安心・安全なのかもしれないと思いつつも、
退院し、現在はマイスリーも飲まずに、缶チューハイ1本で、すんなり眠りについている。


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