うつは「生き方を変えなさい」という警告


16歳の時に初めてうつ病になりました。両親との3人家族でした。
元々「クソ」が付くほど真面目で曲がったことが嫌い。成績も優秀。プライドが高い。友達とバカ話ができない。うまく笑えない。人見知りが激しく人を信じない。思ったことを言えず我慢する。家族にも「いい子」の顔をしていたので本音を話せない。そんな子供でした。親からは「そんな生き方をしていたらいつかプツンと切れて爆発するよ」と心配されることもありました。

中学までは幼なじみもいたのでなんとか大丈夫でしたが、高校に入ると知らない人ばかり。しかも進学校であるため積極的で自信家の人が多い印象でなじめず、友達と呼べる人ができずますます心を閉ざし、孤独感を強めていきました。このことはずっと家族にも話せませんでした。だんだん全ての意欲がなくなっていき3学期になると自殺のことばかり考えるようになり、さすがに変だと思い両親に打ち明けて助けを求めました。しかし親は「精神病」に強い偏見を持っていたので、ことごとく否定されますます死にたくなるばかりでした。

見かねてある日親が、看護師をしている叔母へ相談しました。すると、今はうつ病の人が増えていることや心療内科受診について教えてくれました。専門職としての意見だったので親もようやく耳を傾け、少しずつ私にも理解を示してくれるようになりました。

心療内科医からも、家族へ対応の仕方が指導されたようです(本人を責めない、頑張れと圧力を掛けない、傾聴するなど)。それ以来、親の私への対応が穏やかになり、私も(薬の効果も合わせて)気持ちが落ち着いてきました。

うつの改善の大きなきっかけとなったもう一つの要因は、環境の変化です。クラス替えをしたらたまたま気の合う友達が出来ました。その友達は、私の過去(うつで暗かったことや前のクラスに友達がいなかったことなど)を知らないので何の先入観もなしに明るく受け入れてくれたのです。

私も徐々に、自分がうつであったことを忘れていくことが出来ました。そしてその友達の影響で、ふざけることや自然に笑うこともできるようになったり、勉強の良し悪しが全てでは無いと言うことに気付くことが出来たりして、自分自身も価値観や態度が変わっていくことを実感していきました。そして人と本音で話すことがようやくできるようになってきたのです。

うつになる人は、無理をしています。自分で自覚していない部分もあるでしょう。無理していると分かっていても「でもこうしなきゃいけないんだ」と思い込んでやめられなかったり。また、一緒にいて心から安らげるような相手が居なくて孤独なのではないかと思います。でも、それは誰のせいでもなく、自分自身の不器用さのせい。乗り越えるには、ダメな自分でも無条件に受け入れてくれるような心強い誰かの存在と、自分自身が変わろうとする多大な努力と覚悟が必要だと思います。私はうつになってよかったと思っています。

だって、あのままの不器用な性格のまま生きていたら、人生楽しいはずないですもの。自分が変わるきっかけになったのです。あの時早まって死ななくてよかった、と本当に思っていますし周りの人にも感謝しています。10代でうつ病に悩んでいる人がいたら、時が経てば必ず克服できるから絶対に死なないで!と言いたいです。立ち止まって、自分の生き方を見つめ直せば、いい方向に変わることが出来ると信じています。
長くなってしまいすみません。


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