うつ病患者が感じる周囲の目


うつ病の辛さはなかなか簡単に説明のつくものではありません。
私自身が過去にうつ病と告げられ、克服した今だからあの時はこうだったと客観的に振り返れるのですが、病の最中で苦しんでいる当人には、自分の抱えているストレスや様々な症状を他者に分かりやすく説明することは大変しんどいことです。それがうまくできない自分に怒りを覚えたりもしました。

しかしその一方で、病気であることを周囲から必要以上に哀れに思われるのも、これまたとてもストレスに感じるのです。
その哀れみというのは、体の病に臥せっている人に対する優しさや思いやりとはどこか違い、どこか見下されているような哀れみの目を感じるからだと思います。

私の場合、叱咤激励されることがムチで打たれるように辛く感じる一方で、「可哀想な人」という目を向けられることも同じぐらい傷つくことでした。
日本社会にはまだまだ、精神病を肉体の病と対比して、厄介で恐ろしいもの、あるいは気の持ちようでなんとかなるものではないかといった判断を下す人が多いといえます。それに加えて「うつ」という言葉が意味する症状が謎に包まれているせいか、どんな感情・心持ちでうつ病の人と向き合っていいのかがわからないのでしょう。

こうして、自分自身の症状に加えて、病名が告げられた後の周囲からの様々な目線もまた、うつ病の苦しみを深める原因となりえるのです。
うつ病の人たちができるだけ早く回復していくためには、社会から差別的な哀れみの目を無くしていくことも重要なサポートのひとつだといえるでしょう。


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