【うつ日記vol.10】うつ病患者は「自主的に知り得た知識」でないと実行に移さない
最近、また双極性障害の妻の波が出始めて2週間程度経ち、
ようやく落ち着いて来て気付いた事は、やはりうつ病になった患者自身が、
「自主的に知り得た知識でないと実行に移さない」という事です。
どういう事かというと、うつ病や双極性障害に関する知識や
克服法などを勉強し、取り入れられそうな事(夜は寝る、内蔵を冷やさないなど…)を
うつ病患者に伝えても、伝えた段階で「受け入れられる準備」、
別の言い方をすると、「話を理解し、行動にうつせる状態」でなければ、
何を言っても覚えていないか、聞き流されてお終いという事です。
患者本人が聞く意志があり、それをちゃんと実行にうつせる状態、
または患者本人が自主的にうつ病を治そうと知り得た情報でなければ、
行動に移すまでが遠いのです。
「人は眠たくなったら自然と寝れる」
また、「夜は寝る」というのも、うつ病患者から言わせると
「そんな事は分かってても寝れない」とか、「どんなに眠くても睡眠薬がないと寝れない」と
反発されそうですが、間近で何年も見て来た夫として言わせてもらうと、
「人は眠たくなったら自然と寝れる」のです。
うつ病というのは、アドレナリンなどの脳内物質の分泌量にも
影響を与えるので、その影響で眠れないというのはあるかと思いますが、
年がら年中出っぱなし、という訳ではありませんし、
うつ病と診断されれば、それを抑える薬も出されるはずです。
言い方は悪いかもしれませんが、やはり日中身体を動かさなければ疲れないですし、
疲れなければ寝付きが悪いのは当然の事です。
そして、眠れないからあせり、携帯をいじったり将来について悲観したり
物事を色々考え過ぎたりしてしまい、より一層眠れないという悪循環に陥ります。
どんなに親身に接しても本人にその気が無ければ意味がない
間近で見ていると、外に出れる出れないの見極めはつきますが、
外に出て散歩をしたりして身体を動かせないのであれば、
せめて夜に携帯を見ないだったり、食生活や体調管理を整える、
という事はできるはずですが、うつ状態の時は患者本人に「その気」がないので
いくら世話をする方が親身になって勧めても、反応はなく意味がありません。
例えば、「内蔵を冷やさない」というのは
特に女性であれば大事な健康管理法なのですが、
私が妻に何度か伝えた時は、一応話は聞くものの、
伝わったという手応えはなく、そのまま何日も実行せず案の定スルーされました。
しかし、波が収まり妻が最近温かいお茶ばかり飲んでいるのが気になり
聞いてみたところ、「身体を冷やすのは良くないらしい」との事。
私が「それ、今まで何度も言ってたことだよ」、というと
「え、そうだったっけ?ごめん、記憶がなくなっちゃってる」との返答。
確かにうつ病になると「記憶力が曖昧になる」というのは
実際に体験談を通して知っている知識ですが、
やはり患者本人が自主的にうつ病を克服しようとしている時こそ、
いつも以上に力になってあげる事が大切なのかもしれません。
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