うつ病になって長い間暗いトンネルをさまよっていた分、今また頑張れます


覚えている限り小学生の頃から、毎日毎日憂鬱でした。周りの子たちは楽しそうなのに、何で自分はいつも楽しむことができないんだろう。そう思う日々がずっと続きました。

高校1年生の終わりの頃、突然教科書を投げ、もう嫌だと叫びクラスメートの前で大泣きをしたのでした。
その頃は、体が重く感じ、動くのも億劫で、通学時間も倍以上の時間がかり、足に力が入らず、毎日憂鬱で、人の目ばかりを気にし、おなかも空いていないのに、きゅるきゅるとお腹が鳴るのが嫌で、休憩時間になるとトイレの中でおにぎりやカロリーメイトを食べていました。お腹がいっぱになれば、お腹は鳴らないと思っていたのです。

イライラにより不眠症になり、過食をするようになりました。誰も信じられず、誰にも相談できませんでした。毎日死にたいと思いながらも、大学に行けば、環境が変わればきっと何かが変わる。そう思い、保健室通いをしながらも、意地で学校に通い、大学にも合格しました。

全ての期待を寄せていた大学生活でも、憂鬱は一向に改善しませんでした。友達とも表面的な付き合いだけで、深く関わろうとせずただ毎日を淡々と過ごしていくだけでした。

3回生の夏休み前に、急に大きな不安にかられ、このままではもう生きていけないと思い、夏休みの期間を一人海外で過ごしました。
この期間が、少し私の憂鬱を晴らしてくれ、少し前を向いてみようかという気にさせてくれました。帰国後、それまで何度も何度も行ってみようかと思いながら入れなかった大学内のカウンセラー室に相談に行きました。

そこで初めて、うつの可能性があるから、心療内科を受診してみてはどうですか、と言われました。
何度も何度も悩んだ末、心療内科へ行く決心をしました。

心療内科で薬を処方してもらいましたが、薬を飲むことに抵抗はあったものの、これまでの苦しみから解放されるのなら、と飲んでみることにしました。
飲み始めてから2週間ほどで、お腹の不調がなくなってくると同時に、なんというか明るいエネルギーみたいなものが出てきた感覚がしました。
その頃は、就活の時期でもありましたが、私にとっては就活どころではありませんでした。就活を始めようとする意欲さえ全くありませんでした。

必死に就活をする同級生を見ながら、自分は何てだめな人間なんだろう、と思ったのを今でも覚えています。結局、就職先が見つからないまま大学を卒業し、アルバイトを始めました。

だんだんと薬が効いてきたのか、生きる気持ちが出てきて、真っ暗なトンネルからやっと抜け出せた気さえしました。
そして、アルバイトから派遣の仕事に挑戦し、そこである人に出会いました。

その人と付き合うことに決めたものの、元気になったつもりでも、まだまだ心の中は不安定で、些細なことでも悪い方に考え、何もかもすぐ諦めていました。
彼は些細なことですぐ別れようと言い出す私に根気強く付き合ってくれ、いつも前向きな言葉をかけてくれました。3ヶ月、半年、1年、2年と経つうちに人生でたった一人私を受け入れてくれる人がいると心から信頼できる人だと心が感じ始めたとき、私のうつは完治しました。

その後、これまでの消極的な考え方も、少しずつ変わっていきました。
6年付き合い、その後ご縁はなくなってしまいましたが、私にとってその人は、私に生きる喜びを教えてくれた人でした。

私のうつは、家族の愛情不足が原因でした。家族が特に何か変わった訳ではありません。でも、もうすぐ30歳になる今なら分かります。家族のそっけない言葉の中にも、時々心配して言ってくれていることもあるんだな、と。

子供時代に長い間暗いトンネルをさまよっていた分、今ではいろいろなことに挑戦したいと心から思えます。子供の頃に苦しかったからこそ、今楽しめます。生きていて、本当に良かった。心から楽しいと思えることに出会えて良かった。素敵な人にたくさん出会えて良かった。本当にそう思います。どこで考え方や人生が変わるかなんて誰にも分かりません。
だから、今また頑張れます。


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