うつ病治療法うつ病克服方法について
まとめると、言い回しは違うにせよ下記2つにつきるかと思います。

  • 家族、または周りの人の理解
  • ストレスの無い場所で心身ともに休む事

現実的に考えますと抗うつ剤の服用も大切ですが、
うつ病そのものを治療・克服しようとすると
うつ病になった原因(ストレス)を知り、原因を取り除いたり、
周囲の人の理解が無いと、症状がよくなる事は難しいです。

うつ病治療・克服で一番大事な事は「寄り添う」こと

うつ病を発症し、改善できた人の体験談として、
「寄り添う」という言葉が出て来ます。

「寄り添う」は、単にそばにいるだけはなく、
うつ病患者を1人の人間として尊重し、否定しないで話しを聞いてあげる事です。

一旦「うつ病になった」と聞くと、
変に身構えてしまい、どう対応して良いのか分からず、
知らず知らずに距離を置いてしまいがちですが、かえって逆効果なのです。

うつ病というのは、言い換えれば自分自身を嫌いになってしまい、
極端にやる気もなく、落ち込んでいる状態です。

当然、発せられる言葉はネガティブなものが多く、聞いている方も辛いのですが、
それが理由で疎遠になると、友達と思ってた人達が離れて行く事になり、
うつ病患者にとっては、恐怖以外のなにものでもありません。

うつ病患者は「いつも通り」接してくれる事を望んでいるのです。

「ネガティブな考え方を辞めればいい」、「もっと気楽に物事を考えればいい」などと
迂闊にアドバイスしてしまうと、うつ病患者は「この人は、私の事を理解していない」と思ってしまいます。

だって、それが出来ないからうつ病になってしまったのですから。

うつ病になると、ちょっとした仕草や言動に敏感になり、
それが全て自分のせいであるかのような被害妄想にかられますが、
うつ状態の人が考える事は、あくまでも「うつ」がそう考えさせるだけなのです。

とかく女性の方がうつ病になりやすいのは、
女性が夫などにストレスの原因を相談した場合、多くの男性はそれを「解決」してあげようと
色々考えて「アドバイス」をしてしまいがちです。

しかし、実際のところというと、女性の多くは自分の意見に「同調」し、
単に話しを聞いて欲しいだけなのです。

一方的に自分の価値観を押しつけ、健康な状態でさえ考え方や性格を変える事は非常に難しく、
ストレスが伴う事を、ましてやうつ病患者に実行させるのは不可能な事です。

家族や周りの人々がうつ病患者に対して「甘えているだけ」などの偏見を持たず、
まずはうつ病患者の話しをよく聞き、何が辛かったのか、どう辛かったのか、聞き上手に徹してあげましょう。

うつ病治療もうつ病克服も家族や周りがしてあげる事はたかが知れています。
いくら「寄り添って」あげても、最終的に「治療」をや「克服」していくのは
うつ病患者自身にかかっています。

家族や周りの人間は、うつ病患者がその気になるまで
自信や愛情を与え続けてあげる事が大切です。

家族や周りの人がうつ病をきちんと理解するには

今は本屋やネットで調べればうつ病に関する知識は、いくらでも得る事ができますが、
やはりうつ病になってしまった人の考え方や気持ちを、そうでない人が理解する事は不可能です。

だって、うつ病になってしまった人でさえ、どうすれば良いのかわからないのですから、
そこに変に本やネットで手に入れたアドバイスなど、何の意味もありませんし
かえって逆効果になる事もあります。

家族や周りの人がうつ病を理解するには、まず変にアドバイスしたり口出しをする前に
どうしてうつ病になってしまったかを考えてあげ、うつ病になってしまった事を否定しないようにしましょう。

>> マンガで分かりやすくうつ病について紹介しているサイト

ストレスの無い場所で心身ともに休むには

職場環境が原因でうつ病になった場合、引き継ぎなどの関係もあり
うつ病の治療でその場を離れる事は、現実的には難しいかと思います。

普段の状態でさえ、休職や退職を志願する事は精神的に辛い事ですし、
それがうつになっている状態で伝える事は、非常に勇気がいります。

もしかしたら、「何言ってるんだ?」とか、「みんな頑張ってるんだから」とか
言われるかもしれません。

しかし、うつ病の原因は過剰なストレスにより
自分の精神が耐えきれなくなっている状態ですので、
見た目は元気に見えても、心はボロボロな状態です。

そんな時には、うつ病になった事は「自分のせい」だと思わないようにしましょう。

まともな会社であれば、「傷病手当金」を申請できるかと思いますし、
その他にも「休職手当」や「失業保険」なども考えれば、
当面は金銭的にも問題は出て来ないかと思います。

見栄を張って上京して、すぐに実家に帰ったっていいんです。
親はあなたがいくら稼ごうとも、いくら偉くなろうとも
笑っていない方が悲しいのですから。

家族を養う為必死で働かなくちゃいけない人も休んだっていんです。
今までたくさん頑張ってきたんですから。

自分が働けなければ、代わりにパートナーに働いてもらえばいいんです。
それでこそ家族です。

自分で会社に辞める事を言えなくたっていいんです。
家族や会社の同僚や組合を通して伝えたっていいんです。
恥ずかしい事ではありません。うつ病とはそういう病気なのです。

うつ病になってしまったら、自分自身を責めてしまう人がほとんどです。
その考え方をその場で変える事は、自分の性格を変える事と同じくらい
非常に堪え難く辛いものですので、最初は自分なりの答えを見つけ精神を落ち着かせましょう。

うつ病治療・うつ病克服には早期発見、早期治療が鉄則

うつ病治療・うつ病克服には早期発見、早期治療が大事です。

「みんなも頑張ってるし、自分だけ休む訳にはいかない」
などの考えは働く人であれば、誰しも思うところだと思います。

でも、人それぞれストレスの感じ方や溜め込み方には違いがあり、
本人の意志にでどうにかできるものではありません。

数日やそこらでうつ病になる事はありませんが、
そのような状態が何ヶ月、何年も続いて行くと、取り返しのつかない状態になってしまうのです。

例えば、体験談の1つとして、うつ病になった時の事を
「貝殻がばらばらに砕けちった状態」と述べた人がいます。

>> 割れた貝殻を「接着剤」という「抗ウツ剤」で修復した状態

その人は幸いにも時間をかけてうつ病の症状が改善されていったようですが、
「ばらばらになった貝殻をくっつけても、どこかがやっぱり違う」と今でも感じているそうです。

あなたはうつ病になってしまった人の事をどれだけ知っていましたか?
うつ病になる前には、首・肩こりといった気付きにくいものから、
風邪を引き易くなったり、原因不明の痛みを訴えたりと、
何らかの前兆(サイン)が必ずあります。

そのサインを見逃さずに、本人すら気付いていない体調や気分の変化を
気付かせてあげる事も、うつ病治療の第一歩です。